26年度の最低賃金(時給)は9月3日、全都道府県で金額が決定した。厚生労働省のまとめによると、労働者数を考慮した全国加重平均は56円(5・0%)の引き上げで、1177円となった。
物価上昇が続く中でありながら、高市政権が「20年代に全国平均1500円」の政府目標を30年代前半に先送りした影響で、引き上げ額が過去最高だった昨年度に比して伸びを欠いた。
33府県が目安上回る
最低賃金の目安は、7月28日にAランクを54円、B・Cランクを56円とした。この目安を踏まえて、全都道府県の審議会での協議が終わり、実際の引き上げ額が出そろった。
目安を1~9円上回ったのは33府県。引き上げ額が最も大きかったのは佐賀県の65円で、国の示した目安に9円上乗せした。目安通りだったのは、東京、大阪など14都道府県だった。
地域格差8円縮小
最低賃金の最高額は東京の1280円、最低額は宮崎の1085円で格差は195円。
最低賃金共同アクションなど労働団体が都道府県の「格差」解消を求め、「全国一律制」を訴える中で、最高と最低の差は、昨年度に比べて8円縮まった。
「発効日」は年内
最低賃金法の規定では、最低賃金改定の発効日は原則、改定額が公示されて30日後で、従来は10月中に順次発効する。昨年度は企業への配慮から改定額の時期を遅らせる地方が続出し、過半数の27府県で11月以降に発効。そのうち7県が年を越した。
改定の発効遅延が相次いだため、賃上げの効力が半減、労働組合ばかりでなく、世論の批判が大きく拡がったため、中央審議会が発効日を遅らせる時は理由を明示するよう地方にクギを刺していた。
その結果、今年度は、10月が37都道府県となり、11月が7府県、12月が3県であり、全都道府県で年内に改定される。
物価高騰再改定を
労働者が求める「今すぐ全国一律1500円」には程遠く、物価高騰が続く中、全労連のアンケート調査では「1800円~1900円ないと暮らせない」と出ている。
更なる大幅引き上げへ、各地で再改定の取り組みが求められている。
65円引き上げ 佐賀
64円 鹿児島
63円 高知、沖縄
62円 茨城、宮崎
61円 青森、福島、山梨、大分
60円 宮城、山形、愛媛、鳥取
59円 秋田、岩手、石川、福井、島根
58円 新潟、京都、山口、熊本
57円 栃木、群馬、静岡、富山、岡山、徳島、福岡
56円 北海道、長野、岐阜、奈良、兵庫、滋賀、和歌山、
広島、香川、長崎、三重
55円 埼玉、千葉、愛知
54円 東京、神奈川、大阪
北海道 1131円
青森 1090円
岩手 1090円
宮城 1098円
秋田 1090円
山形 1092円
福島 1094円
茨城 1136円
栃木 1125円
群馬 1120円
埼玉 1196円
千葉 1195円
東京 1280円
神奈川 1279円
新潟 1108円
富山 1119円
石川 1113円
福井 1112円
山梨 1113円
長野 1117円
岐阜 1121円
静岡 1154円
愛知 1195円
三重 1143円
滋賀 1136円
京都 1180円
大阪 1231円
兵庫 1172円
奈良 1107円
和歌山 1101円
鳥取 1090円
島根 1092円
岡山 1104円
広島 1141円
山口 1101円
徳島 1103円
香川 1092円
愛媛 1093円
高知 1086円
福岡 1114円
佐賀 1095円
長崎 1087円
熊本 1092円
大分 1096円
宮崎 1085円
鹿児島 1090円
沖縄 1086円