今冬の豪雪には、ほとほと大変な思いをさせられましたが、ようやく春が実感できるような、「雪解け真っ最中」の米沢から報告します。任期も折り返しを迎え、各会派の動きも雪解け同様、活発化してきています。
ところで、昨年度の議会の中で特に印象に残っているのが、6月議会で取り上げた「本市における電力の地産地消と再生可能エネルギー開発」です。
当時、本市の東、風光明媚な奥羽山脈の一角に民間事業者が売電目的の大規模な風力発電事業開発計画を進めており、一部で伐採なども進み、当該地の状況は市民の知るところとなっていました。
それに対し、山林開発を懸念する自然愛護団体や、健康や景観を守ろうとする市民組織も立ち上がり、反対運動も活発化してきた頃でした。一方では、関係住民への説明会や地権者の了解なども完了しており、こういった開発行為では唯一となる、市での許認可にあたる伐採届もすでに受理されていました。
そんな状況下で私は、事前の開発行為道路も含め新電力開発が市民にもたらす利益(ベネフィット感)や、山林地の大規模開発による自然環境等への影響評価の脆弱性を指摘し、加えて当該自治体が、その機能の停止の時まで、撤去・廃棄を含めて最後まで双方が責任を持てる仕組み、事業者との交渉体制を強化し得る条例の必要性等も含め提案しました。
ところが、市・市民から求められて実現した開発事業者が行った市民全体への開発計画・事業説明会では、資料の不備や、地域貢献に関する回答の不誠実さ、何といってもイヌワシの保全についての疑義が解消されないまま、事業者が自ら不具合を露呈、自滅せざるを得なくなりました。
そのような事業者側の対応に、前述の市民団体や議員も含め、反対運動も盛り上がりを見せ、「白紙撤回」を求める請願が9月市議会で賛成多数で採決され、さすがに経産省も事業者に勧告するに至りました。
その結果、「環境アセスメントに関する経済産業大臣の勧告を受け、スケジュールの大幅な遅延とコストの増加が見込まれ、事業の採算性が見込めないため開発は中止」との事業者の弁を残し、開発は中止されました。
これら経過と結果は、民意と行政側との一定の同期(シンクロ)した結果と受け止めますが、再生可能エネルギー開発は、地球温暖化・気候変動という待ったなしの現状も無視できません。現代・将来を支える電力開発の必要性を無視するわけにはいかないことは確かです。
しかし、その課題の最も重要な視点は「子や孫、その後の将来」と、そして現代に生きる私たち地方住民に資するものであるかどうかだと思います。私は大都会・人口集中地域のために、自然豊かな地方都市が犠牲を強いられて当然とする理屈には、決してならないと強く思うのです。